孫っきゃ騎士@さようなら

禿げたアタマ

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たいむ あふたー たいむ 13
ガラスの張った大きな扉を開くと、寮内は、ほとんど真っ暗だった。入り口のすぐ左手が管理人室になっている。薄桃色の公衆電話。来客用の記帳。小さなテーブルに椅子が一個。明かりが灯っているなら奥には給湯室が見えるだろう。僕は、闇に目を凝らして中に誰もいないことを改めて確認した。玄関の右手には、下駄箱とボイラー室と部屋番号と名札が並べられた大きなホワイトボードがある。寮に居る時は名札を白側、外出時は名札を裏返し、赤側にするのが決まりだ。名札を見たが、寮には、ほとんど人はいない様だった。

僕は、自分の靴を下駄箱に置き、内履きのスリッパを履くと、管理人室の下駄箱から来客用のスリッパを持ってきて彼女に足元に並べた。

彼女は小さく、ありがとう、と言うとスリッパを履いた。

そのまま、玄関の正面の大きなガラス扉を開くと、応接室になっている。
古い木製のケースに入った32型ブラウン管のテレビ。大きなテーブルを挟んで皮張りのソファーが2つ向かい合っている。応接室には、何故か卓球台がたくさん折りたたんだ状態で置いてあり、大きな本棚には誰の興味も惹かないような、聞いたことのないタイトルの小説や漫画が並べられている。昼間は、大きな窓から中庭と中庭を挟んだ向こうの棟が見える。中庭には雑草しか生えていないが、風がある日には、緑は心地よく揺れていて、窓を開けっぱなしにしてソファーで寝たこともあった。とても気持ちが良かったのを覚えている。応接室の隣は食堂になっており、ジュースと酒の自動販売機や、新聞、大きな最新型のテレビ、ちょっとしたレトルト食品、アイスクリームの自動販売機が置いてある。80年代のバブル絶頂期には、この寮の食堂も人で溢れていたらしい。90年代の終わり頃に寮の食堂は閉鎖してしまった。僕が会社の寮の食事を取ったのは、入社してからたった1ヶ月間だった。僕は入社してすぐに神奈川に出向したが、出向から戻ってきた時には、食堂は閉鎖し、代わりにレトルト食品の自動販売機が並んでいた。食堂の御飯はお代わりが自由で味も凄く美味しかったので、物凄く残念だったことを覚えている。

僕は彼女を応接室のソファーに座らせた。彼女の嗚咽は、次第に小さく勢いがなくなっていったものの、しばらく泣き止むことはなさそうだった。僕は、食堂からお茶を2つ買ってくると、応接室のテーブルの上に置いて、彼女の隣に座った。黙って彼女の横顔を眺めていた。暗さにも目が慣れてきて、いつも見慣れた彼女の顔が暗闇にぼんやりと映る。彼女は、すごく幼い顔をしている。きっと、大きくて可愛らしい瞳と化粧気のないところがそういう印象を与えているのだと思う。彼女の泣いてる顔は、迷子の子供そのものだと思った。

| 創作小説 | 23:53 | comments(0) | trackbacks(0) |
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